第十一管区海上保安本部石垣航空基地(平原文基基地長)が1月31日午前、機動救難服(オレンジ服)貸与式を同基地会議室で行い、約10カ月の訓練を修了した宮城信哉さん(32)=登野城=がオレンジ服を受け取った。新しい機動救難士の誕生で同基地の機動救難士は定員の9人体制となった。
宮城さんは20歳で入庁して以来、さまざまな現場を経験し、2015年から潜水士として活躍。昨年4月に同基地に配属され、訓練では座学、救急の各種訓練、横浜海上防災基地での機動救難士養成研修などを受けた。
「もともと救難業務に携りたくて潜水士を希望していた。次のステップとして救助の最前線であるヘリからのレスキュー、機動救難士を希望した」と振り返り、「初志貫徹で、今のやる気、現場に出られる気持ちを大事に持って、人のために日々精進していきたい」と意気込んだ。
貸与式で平原基地長は修了証書と機動救難服を宮城さんに手渡し、「これからが本番。研修で学んだ知識、技術、救助魂を胸に刻み、業務にまい進することを期待する」と訓示した。
機動救難士は海難による遭難者などをヘリコプターで迅速に救助する専門家。ヘリからの降下技術や潜水などの救助技術をもち、機動救難士の約半数は救急救命士の資格を有している。同基地機動救難士は航空機での離島間の急患輸送にも登場している。