【視点】新型肺炎、拡大抑止へ早期の取り組みを

 県は24時間体制のコールセンター設置の方針を表明した。取り組みを急ぐべきだ。
 県内観光業への影響も今後広がることが予想される。県によると、13日時点で、空路は北京など中国5つの都市からの週15便が運休。上海線は2月に50便欠航した。クルーズ船は、予定されていた36回の入港がキャンセルになった。
 玉城デニー知事は14日の記者会見で「誘客は、これまでも特定地域に偏らないよう取り組んでいる」とした上で「今後の動向を注視し、東南アジア、欧米、オーストラリア、ロシアなどへの誘客活動を展開していきたい」と述べた。
 新型肺炎の影響が長期化することを見越し、観光産業の従来の中国依存を見直す意向を示したものと受け取れる。ただ県内を訪れる中国客の急減は既に始まっており、方針の見定めがワンテンポ遅い感は否めない。
 県経済への打撃を抑えるために、海外からのインバウンドなどの情報を集約し、部局横断的な庁内プロジェクトチームの設置を検討しているという。早急に実行してほしい。
 中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は15日、ドイツ・ミュンヘン安全保障会議で演説し「迅速かつ効果的に対処してきた。感染拡大は制御可能だ」などと述べ、新型コロナウイルスの制圧に自信を示した。
 だが中国本土の感染者は7万人を超え、死者も1770人に達する状況で、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)の会議が延期される見通しになった。中国国内の感染者や死者は依然増え続けている。中国には正確な情報開示と、諸外国と連携した感染防止対策の徹底を求めたい。

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