【視点】新型肺炎、全国で深刻化の一途

 中国の大型連休である春節前から国内の感染拡大を危ぐする声はあったが、中国人の入国規制が実質的に強化されることはなかった。沖縄も含め、検疫体制はザルに等しい状況で、感染拡大の可能性に対する国や自治体の危機感も極めて薄かった。今後の深刻な反省材料としなくてはならない。
 沖縄では3人の患者が出ているが、うち1人はダイヤモンド・プリンセスとの接点がないため、感染経路を追えていない。市中感染の可能性が高いということは、今後も感染拡大が続くことは間違いないことを示している。
 県によると、感染したタクシー運転手のうち1人は乗客を那覇市若狭から牧志まで送迎。当日はマスクを着用し、窓も開けて車内の換気に努めていたという。
 玉城デニー知事は14日の定例記者会見で、新型コロナウイルスについて「極めて拡散性が強いというわけではない」と述べていたが、実際には驚異的な感染力を持つと考えざるを得ない。感染したタクシー運転手2人がクルーズ船乗客の濃厚接触者リストに入っていなかった問題も含め、県の対応もちぐはぐだ。
 隣の韓国では、ここへ来て感染者数が700人超と爆発的に増えており、死者も7人に達し、中国に次ぐ感染規模となった。韓国メディアによると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日に「間もなく終息するだろう」「過度の不安を持たなくてもよい」と宣言したばかりだった。安易な楽観論がいかに危険な結果を招くかを如実に表している。
 沖縄は離島県であり、八重山は離島の中の離島だが、県全体で一千万人の観光客が出入りする時代であり、地理的な「隔離」は安心の決め手にはなりにくい。
 全国各地では、人ごみを避けるためにイベント自粛の動きが加速している。八重山などはこの点。大都市に比べれば人ごみは少ないが、那覇はそうも言っていられないはずである。

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