全国的な新型コロナウイルスの感染拡大で、石垣市でも深刻な経済的影響が出始めていることを受け、中山義隆市長は8日、独自の経済対策を発表し、小中学生の1学期の給食費を無料化する方針を明らかにした。未就学児へは一律で一人当たり8000円を給付する。予算総額は約1億1千万円。経済界などとの意見交換も踏まえ、今後、必要に応じて第2弾の経済対策も打ち出す考え。同日、市役所で開いた記者会見で「市民の生活を守るため、全力で取り組む」と強調した。
市の経済対策は①1学期の給食費無料化②未就学児に一律8000円給付③水道・下水道料金の支払い猶予―の3項目。
市教育委員会によると市内の小学生は3492人、中学生は1587人で、計5079人。給食費の無料期間は4月から7月分までで、総額8356万7800円になる。
未就学児は約3400人おり、給付金の総額は約2700万円を見込む。児童手当に「子育て応援給付金」として上乗せして給付する予定で、給付時期は「6月を目指す」としている。児童手当については、国も1万円の上乗せを表明している。
水道・下水道料金の猶予は個人、事業者ともに対象で、申し出に応じて3カ月程度を想定している。延滞金は徴収しない。
中山市長は「子育て世代は支出も大きく、新型コロナウイルスの影響を受けてしまう世代。まずは、そういった人たちに少しでも安心してもらう対策をしたい」と述べた。
第2弾の経済対策についても各部に検討を指示している。具体案としては事業者が返済する融資の利子補給などが浮上しているという。