新型コロナウイルスの影響による原油価格の下落に伴い、生活に直結するガソリン価格の下落が続いている。22日に発表された経済産業省・資源エネルギー庁の石油価格調査によると、沖縄のレギュラーガソリン現金小売価格は20日時点で138円で、3月16日時点の150円から12円値下がりしている。八重山でも影響が出始め、4月22日時点で120円代まで下がっている給油所もあるという。
八重山の石油業関係者によると「仕入れ値が下がった分、小売価格に反映される。前年比で20円~30円価格が下がってはいるが、新型コロナウイルスの影響で観光客の減少や地元住民の外出機会が減った分、給油する車は減少傾向にある」と話した。
給油所を利用した市内在住の30代男性は「ガソリン価格がだいぶ安くなったという印象。生活にじかに影響するので安くなるのは家計的には助かる」と述べた。
市内の給油所では営業時間の短縮、洗車機のセルフ化やごみの回収を遠慮するなど、新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みもされている。
給油所の担当者は「お客さまには不便をかけるが、お客様や従業員の感染を防止し、できる限り広がらないよう取り組んでいる」と理解を求めた。
週明け20日の米ニューヨーク原油先物市場では世界各国で新型コロナウイルスによる影響で経済活動が落ち込み、エネルギー需要が急減。史上初の1バレル=マイナス37・67ドルのマイナス価格で取引を終えた。22日に発表された経済産業省・資源エネルギー庁の石油価格調査では、20日時点のレギュラーガソリン1㍑あたりの全国平均小売価格が130・9円で2年9カ月ぶりの低い水準。前週から1・0円の値下がりとなり13週連続の値下がりを記録した。