「図書館離れ」に危機感も 新型コロナで利用者6千人減

新型コロナウイルスの影響で利用者数が減少した石垣市立図書館=13日

 石垣市立図書館(久原道代館長)の4~6月の利用者数が前年度比で6124人減少していることが分かった。新型コロナウイルスの影響で閉館したり、利用を制限したことが要因。13日、同図書館で開かれた図書館協議会(慶田盛京子委員長)で報告された。久原館長は「新型コロナの影響は一過性ではないと思う。図書館離れが進まないか心配」と危機感を示した。

 4~6月の利用者数は6199人(前年度比6124人減)、貸出冊数は2万7125冊(同2万5679冊減)。この3カ月間は新型コロナの影響で閉館日が多く、開館日数は4月が5日、5月が13日、6月が23日の計41日にとどまった。
 19年度も新型コロナの影響があり、利用者数は5949人(前年度比228人減)、貸し出しを受けた人の延べ数は4万7468人(同5818人減)、1日平均利用者数187・6人(同10人減)、貸し出し冊数は21万7994冊(同1万9243冊減)、1日平均貸出冊数は861・6冊(同17冊減)と、いずれも減少した。
 同図書館は新型コロナウイルス対策として今年4月、小、中学校の休校に合わせ休館。5月の再開後も入館者を高校生以上、館内滞在時間を15分程度に制限した。トイレや学習室の使用中止、カウンターへのビニールシート設置などを行った。
 6月からは、新型コロナ対策の一環で、インターネットを利用した在庫がある図書の貸し出し予約システムも導入。7月17日からは、同じシステムを使って、一定の条件で利用者が貸出期間を延長できるようにする。
 現在は利用制限をほぼ解除したが、座席数を3分の1に減らし、会議室の人数制限を続けている。入館者には手指の消毒やマスク着用を求めている。
 今後、夏休みの調べものコーナーはスペースを縮小して設置する予定。図書館30周年記念事業などのイベントは感染状況を見ながら判断する。

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