「尖閣上陸と施設整備を」 市議会、国有化後の初決議

尖閣諸島での上陸調査活動などを求める決議に起立して賛成する与野党の市議=18日午後、議場

 石垣市議会(平良秀之議長)9月定例会の最終本会議が18日開かれ、尖閣諸島での上陸調査活動と施設整備を求める意見書、決議を賛成多数で可決した。同様の決議は2005年、10年に続き3回目で、12年の尖閣国有化以降では初めて。議員を関係省庁に派遣して直訴することも賛成多数で可決した。

 魚釣島など主要な島々の自然環境、生態系、文化財などの調査を行うことは「喫緊の課題」と指摘。尖閣周辺海域で安心して漁労ができるよう、気象・海象観測拠点、灯台、無線中継施設、船溜まりなどの整備に向けた現地調査が必要だとした。
 尖閣を行政区とする市議が尖閣諸島の現状を確認するため上陸し、適切な施策を講じることが「必要不可欠」と強調。政府に支援を求めた。宛て先は首相、内閣官房長官、国交省、外相など。
 意見書は与党の長山家康氏が提案し、他の与党議員11人と野党の砂川利勝氏が賛成議員に名を連ねた。
 革新系の野党は井上美智子氏と退席した長浜信夫氏を除く6人が全員賛成した。井上氏は反対討論で「この時期にこういう決議をするのは、平和から遠ざかる。国同士でしっかり話し合いすべき」と懸念、一方、野党の前津究氏は「石垣市議として、米軍基地と同様、立ち入り調査することに賛成する」と賛成討論した。
 長浜氏は取材に対し「決議の趣旨は理解しているが、タイミングが良くない。尖閣周辺は中国とのせめぎ合いの海域になっており、我々の思いだけで行動すべきではない」と疑問視した。採決の結果は賛成19、反対1。
 関係省庁への議員派遣に対しては、革新系野党が新型コロナウイルス感染のリスクなどを理由に反対した。
 議員派遣に賛成した与党の砥板芳行氏は「上陸決議は3回目だが、尖閣諸島情勢は(前回の決議時とは)一変した。政権が変わった今、改めて国に要請することは尖閣を行政区とする市の務めだ」と主張した。

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