八重山諸島の海岸に漂着する海洋ごみの年間の量は3468立方㍍で県内で最も多く、全県の3分の2を超えていることが分かった。県は小型焼却炉の実証実験を行い、実効性アップを図る。
海洋ごみ問題は9日の県議会定例会一般質問で次呂久成崇議員(沖縄・平和、石垣市区)が取り上げた。
海洋ごみの地域別漂着量は(表)の通り。離島が全県の9割近くを占める。八重山諸島が圧倒的に多く、中でも西表島が最多だ。海洋ごみは大陸から海流に乗って漂着し、県内最西端の八重山諸島にたどり着くと言われている。
内容的には漁具などのプラスチックごみや流木、金属物が目立つ。
ごみのうち年間2700立方㍍が処分されている。八重山地域では石垣島の処分場に埋め立てるなどして1370立方㍍を処理した。
県は本年度、4100万円の予算を投じて離島の久米島町と多良間村で1時間80~150㌔㌘の処理能力のある小型焼却炉の実証実験を始めた。離島から本島にごみを運んで処理するより安上がりに済むという。
来年度は実験結果を検証し、他の地域でも取り入れるかどうかを検討する。
漂着量の調査は県が2017~18年度に行った。