県は、昨年12月30日から今年1月4日までの年末年始に、石垣市で23人の新型コロナウイルス感染を確認した。県八重山事務所の宜野座葵所長は「予想以上の急増。緊張感を持って感染防止に取り組まなくてはならない」と述べ、改めて会食自粛などを呼び掛けた。八重山の感染者数は計195人になった。
県が発表した新規感染者数は12月30日に5人、同31日に6人、1月1日に4人、同4日に8人。23人の年齢は10代から80代で、1人は非公表となっている。
4日発表された感染者8人中、5人が既に判明している感染者の濃厚接触者。他の感染者は感染源を追えていない。70代の会社員女性が重症となっている。
4日現在、県立八重山病院には、この女性を含む8人が入院、徳洲会病院には軽症の4人が入院している。宿泊療養施設には12人が入所、自宅療養が1人となっている。
宜野座所長は、12月後半に会食などに参加した人の感染が急増している可能性があるとの認識を示し「年末年始に約30人の感染者が確認された。人口10万人当たりにすると、東京都をはるかに抜いている。感染防止策を徹底してほしい」と要請した。
4日発表された感染者には、既に判明している感染者の濃厚接触者としてPCR検査を受けながら陰性となり、その後、2回目の検査で陽性になった2人が含まれる。石垣市によると、1回目の検査で陰性だったため、保健所の指示に従わず外出し、会食に参加した感染者がいたことも判明した。
中山義隆市長は「仮に1回目の検査で陰性であっても、保健所から指示された期間は行動を自粛してほしい」と述べた。
感染直後は検査で陰性になる場合があるが、濃厚接触者の中には、保健所から時間を置くよう求められても「今すぐ検査を」と迫る人もいるという。中山市長は「検査するマンパワーにも限りがある。保健所や医師の指示に従って検査を受けてほしい」と呼び掛けた。