「ビルみたいにでかかった」 中国船、約100㍍まで接近

登野城漁港に帰港した地元船2隻を出迎えるチャンネル桜関係者ら=29日午後、登野城漁港

 28日夜、石垣市登野城漁港を出発し、尖閣諸島周辺へ出漁した八重山漁協所属の第一桜丸(砂川徳次郎船長)と恵美丸(砂川晃輝船長)に乗船した漁師6人が、29日夜、登野城漁港に帰港した。

 「第一桜丸」に乗船した砂川幸徳さん(56)によると、地元船2隻は魚釣島周辺で操業したが、到着の約1時間前の午前4時に、中国海警局の船舶2隻(海警1303、海警2301)が地元船を待ち構えていたかのように現れたという。
 その後、漁業地点まで1時間半ほど並走を続け、約100㍍以内まで近づいた。帰船する際には、魚釣島の沖から中国船1隻が地元船を追いかけてきた。
 「もう慣れたもんだよ。(中国船は)ビルみたいにでかかった」(砂川さん)。
 魚釣島で漁を行った漁師らによると、中国船が接近してきた際、並走した海上保安庁の巡視船と、中国船の双方とも警笛を鳴らしたという。出漁した漁業従事者の一人は「(中国船は)砲らしきものを搭載していた」と証言する。
 砂川さんは、これまで30回ほど尖閣諸島周辺での漁経験がある。漁を始めた約8年前はには素潜りにもチャレンジ。「尖閣周辺は豊かな漁業環境。マチ類が良く獲れる」(砂川さん)。
 中国は2月に中国海警局の船舶による武器使用を認める「海警法」を制定。2月にも尖閣諸島周辺に出漁した砂川さんは「あの時はさすがに怖かった」と振り返る。
 第一桜丸と恵美丸は、29日午前12時には漁を切り上げ、約40㌔のイソマグロを含め、約100㌔の魚を釣り上げた。明日の午前中に水揚げ予定。
 砂川さんは「(尖閣諸島周辺は)よく釣れるよ、だってそりゃあ人がいねえんだもん。いい天気に恵まれて楽しかったよ」と笑った。

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