石垣市と八重山建設産業団体連合会(米盛博明会長)との意見交換会が21日、市役所大会議室であった。同連合会に所属する4団体の代表者らが出席し、資材価格の値上がりや、今後の公共工事の工期設定など計25項目の事例に関して市側と議論を深めた。
県建設業協会八重山支部は、急激な物価高騰が進む中で石材、コンクリート、鉄筋などの価格が積算資料価格に反映されない速さで値上がりしていると指摘。
市に工事価格や契約金額の変更を視野に入れた柔軟な対応を要望するとともに、発注の際は「現状の価格を十分に把握」するよう求めた。
市は県の規定を踏まえつつ、政府の通知を参考に「適切に対応する」と応じた。
また、同支部は今後の公共事業の計画について質問し、市は継続事業の旧空港跡地線工事などに加え➀石垣小のプール改修➁市中央運動公園第2野球場フェンスの改築➂伊野田南地区をはじめ7カ所の畑地かんがい―などを計画していると報告。こども未来局は、建設が進む県営新川団地の西側に児童館を整備することを明らかにした。
八重山地区宅地建物取引業者会の前里喬史会長は、開発計画を早期に実現するため「まちづくり課(仮称)」の設置を要望。
美崎町再開発構想など対応すべき部署が複数にまたがる事案について「円滑な業務遂行のために、各部署の橋渡しとなる箇所が必要」と提案した。
市企画部の小切間元樹部長は「取り組みをスムーズに行えるよう、他の自治体の例も参考にしながら、ケースに応じて担当課を決めて適宜調整している。今後も政策の推進体制を確立できるよう努める」と強調した。
このほか、市はごみ焼却施設について期間改良工事を行い、15年の延命化を目指すとともに、最終処分場新設に向けて検討していることも説明した。
中山義隆市長は「公共事業のもたらす役割は大きく、地域の継続的安定の大きな手助けになっている」と各業者に感謝。職員に社会情勢を踏まえた柔軟な対応を求めた。