2022年度ユネスコ音楽創造都市ISHIGAKI推進フォーラム(主催・石垣市、音楽創造都市石垣推進市民協議会)が22日夜、市民会館中ホールで開催された。石垣市の「音楽創造都市」認定を目指し、有識者や唄者が議論した。
ユネスコは、創造性を持続可能な開発の戦略的要素としている都市間の国際ネットワークを強化するプロジェクト「創造都市ネットワーク」を2004年に創設。創造産業(文学、映画、音楽、工芸、デザイン、メディアアート、食文化)の7分野から、世界でも特色ある都市を認定している。2021年11月時点で295都市が認定されており、このうち日本では6部門10都市が認定されている。
音楽創造都市石垣推進市民協議会は7分野のうち「音楽」分野で石垣市の「創造都市」認定を目指し、2020年3月に設立された。行政主導ではなく、市民活動の推進、地元の機運醸成を図る。八重山音楽文化を「見える化」するため、同月にウェブサイトも開設した。
フォーラムでは、唄者の金城弘美さんと比屋根祐さんが、八重山古典音楽を披露。続いて2人も参加したトークセッションが行われた。
八重山芸能文化研究家の大田静男さんは「登録されると各都市と交流できる。ユネスコが世界中に広報し、八重山の音楽を発信できる」と期待。研究を進める大学の創設を訴えた。中山義隆市長は「石垣市は受け継がれた音楽文化を資源として、地域の魅力を発信するため、音楽創造都市として加盟認定を目指す」とあいさつした。
セッションでは、八重山歌謡の分類や古典音楽の4流派の説明も行われた。国内のユネスコ関連団体は2019年、石垣市を「創造都市ネットワーク」の「音楽都市」に推薦している。