ゴールデンウィーク(GW)が始まった29日、南ぬ島石垣空港では午前中から多くの観光客が関東や関西、中部から到着し、にぎわった。今年のGWは同日から来月7日までの9日間。昨年に続き、新型コロナウイルス対策の行動制限がないGWで、八重山観光も正常化に向けた歩みが加速している。
午前10時ごろから石垣空港には関西国際空港や羽田空港などから旅客機が到着。観光客は次々と到着口から出て空港外にあるバスやタクシーの乗り場に向かった。ホテルやレンタカーの従業員が到着ロビーで利用客を待つ姿も多数見られた。
国内エアライン大手2社のGW期間中の予約数は共に増加している。
日本航空(JAL)は国内線で総予約数が82万7152人(対前年比114・2%)、予約率は69・3%(前年比9・9ポイント増)。
全日空(ANA)は国内線で予約数が93万2696人(対前年比132・0%)、予約率は61・4%(前年比10・1ポイント増)。期間中、石垣到着便の予約率は対前年比107%。
名古屋から到着した上田直樹さん(42)は、4人家族で石垣島を訪れた。「3泊4日で島内を楽しみたい。29日はレンタカーを借りてドライブするが、翌日、翌々日はホテルでゆっくり過ごしたい」と話した。
期間中の観光客増には、空港内の土産店も期待をかける。店員の朝山弓恵さんは「八重山の旅行客は3世代の家族連れが多い。昨年と比較しても増えていて、商品の売り上げアップを期待したい。旅行を楽しんでほしい」と願った。
石垣島や与那国島では期間中、北朝鮮による事実上の大陸間弾道弾(ICBM)発射に備えるため、自衛隊が地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を島外から輸送し配備している。
ただ、観光客の関心は低い。上田さんは「配備は知っていいたが、気にしていない」と話し、別の観光客の男性は「知らなかった」と気にもとめなかった。