「アララガマ魂」を後世に 住吉入植75周年で記念式典

入植一世を代表して感謝状を受け取る根間栄寿さん(左)=14日、住吉公民館

 竹富町西表島・住吉地区の入植75周年記念式典(主催・同実行委員会)が14日、住吉公民館で開かれ、島内外から200人を超える参加者が集まった。入植一世の11人と住吉地区の発展に貢献した2人に功労者として感謝状が贈呈され、住吉地区の繁栄と記念を祝した。式典後には、祝賀会が行われ、住吉子供会、婦人会、青年部などの余興や演舞が披露された。

 池村剛実行委員長は入植三世として初めて実行委員長を務める。
 「現在は三世が中心となり、本土各地からの移住者の皆さんと、新たな発想と変わらぬ『アララガマ魂』で、住吉地区の輝かしい歴史をまた次の世代に継承していけるよう、努力奮闘している」と式辞を述べた。
 竹富町の山城秀史副町長は前泊正人町長の祝辞を代読した。来賓は、県八重山事務所の長濱広明所長があいさつ。宮古島市長の祝辞も紹介された。
 入植一世を代表して根間栄寿さんが、池村委員長から壇上で感謝状を受け取り、入植の功労者らに贈呈品が渡されると会場からは大きな拍手が湧いた。
 感謝状は「功労者の部」で、住吉地区の発展に貢献した2人にも贈呈された。
 祝賀会では、住吉子供会は「住吉音頭」の演舞や、宮古島方言で「ピテゥカースマ イルンティ(光る島 西表)」を披露。婦人会は演舞で「豊年の唄」、青年部は女装をして余興を披露し、会場を盛り上げた。
 住吉地区への入植は1947年、戦後復興に必要な木材確保のため、宮古島旧下地町から西表島船浮地区へ伐採隊が派遣されたことが始まり。伐採隊の食糧補給のために住吉地区に移民を計画し、48年10月11日、与儀喜昇氏を団長とした開拓先遣隊が上陸した。
 以降、新地を拠点に、次隊とともに約1年の共同生活で食料生産の開墾、家族引揚のための住宅建設など作業を全て行い、住吉地区の基盤を気づいた。
 住吉地区の開拓の成功は、その後の琉球政府が八重山各地で行った計画移住の基礎となった。
 式典で感謝状を贈呈されたのは次の皆さん(敬称略)。
 【功労者】
 〈住吉開拓入植者の部〉
 ▽平良マサ、余儀節子、洲鎌ツル、池村シズ、仲里ヒデ、川満ヨシ、平良キク、根間トシ、根間栄寿、根間ヒサ、池間芳蔵
 〈住吉功労者の部〉
 ▽仲里俊一、三戸紀昭
 【高額寄付者】
 ▽住吉牧場・与儀節子、同・仲島隆史、一隼・川満隼人、(有)安栄観光・森田安高、(有)ダイビングチームうなりざき・大島佐喜子、民宿パイン館、池村建設・池村兼信、(有)タイムトンネル・金田英明、星野リゾート西表島ホテル、ますみ農園・川満大二郎、(有)イルマーレウナリザキ・仲里一也、西表パイン園・川満弘信、農園ファイミール・池村一輝

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