石垣島と西表島の間に広がる日本一大きいサンゴ礁・石西礁湖の知名度を上げ保全活動に繋げるため、自然保護団体「わくわくサンゴ石垣島」(大堀則子代表)が主催した飾り文字コンテストの決選投票が26日、石垣市役所で行われた。市幹部や環境省の自然保護官ら関係者が審査し、上位11作品の中から八重山商工高校観光コース2年の飯田来実さん(16)がデザインした作品を最優秀賞に選んだ。
今後、飯田さんの作品はフリー素材としてデータ化され、石垣市などの公的機関だけでなく、民間企業や個人も自由に使えるロゴとして活用される。
わくわくサンゴ石垣島は、石垣市から「サンゴ礁保全普及啓発活動事業」を受託。地元でも石西礁湖の名称を知らない人が多いため、最初に知名度を上げる機会として、八重山住民に限定して作品を募集した。
8月21日から9月29日までの間に97点の応募があり、10月10日から7日間、市役所の市民広場と石垣港離島ターミナルに展示。期間中、181人から計400票の投票があった(1人3票まで投票が可能)。それぞれ10票以上を獲得した上位11点で決選投票を行った。
飯田さんは石西礁湖の文字の中に八重山の自然豊かな海が広がる様子を表現。複数の色鮮やかなパステルカラーで海の美しさやサンゴ礁を表現した。
作品は色鉛筆などで描かれているため、市内在住のデザイナー・河村愛さんがデジタル化できるよう修正を加える。完了後、飯田さん本人の表彰式を行う予定。
事業を担当したわくわくサンゴ石垣島の大堀健司さんは「石西礁湖は研究者が名付けたため、地域住民の認知度が低い」と指摘。今回の飾り文字決定をきっかけに「まずは知名度を上げ、地元から保全活動を広げたい」と新しいロゴの発信力に期待した。