2023年度自衛隊採用予定者激励会(主催・防衛協会、家族会、隊友会、相談員八重山支部)が2日、石垣駐屯地で開かれた。今春、自衛官任官を目指し、八重山を巣立つ14人を激励するため、家族や隊員、自衛隊協力団体が集った。駐屯地で採用予定者の激励会が開かれたのは、昨年の開設後初めて。
激励を受けた採用予定者は今後、防衛大学校や神奈川県の高等工科学校、鹿児島県や那覇市など全国の自衛隊施設で訓練を受け、各課程を修了すると正式に自衛官として勤務する。目指す進路も、陸自、海自、空自とそれぞれで違い、生まれ島を離れ各地で専門教育を受ける。
代表であいさつした防衛大に入校する内原拓君(18)は、新型コロナウイルスに感染した親族の搬送に関わった自衛官の姿や、井上雄一朗駐屯地司令の言葉を受け、入隊を決めた。「私たちは4月から常に変化する安全保障環境や危機管理に向き合う。入隊後は勉学に励み、信頼される自衛官になれるよう努力する」と述べ、自衛隊沖縄地方協力本部や石垣駐屯地、家族、協力団体に感謝した。
4団体を代表し八重山防衛協会の米盛博明会長は能登半島地震や東日本大震災を例に挙げ、自衛隊は災害対応で必要な組織だと強調。「崇高な職務だ。(志を)胸に刻み頑張って頂きたい」と激励した。
井上司令は「それぞれの立場で活躍することは八重山、国を守ることにつながる。共に働けることを楽しみにしている」、協力本部石垣出張所の喜友名マーク広報官は「これからは、あらゆる困難が待ち受けるが、乗り越えて立派な自衛官になった時、また会おう」と、それぞれ述べ、採用予定者の前途に期待した。