平得・真栄里の豊年祭(平得公民館主催)のムラプールが27日、大阿母御嶽で行われた。平得・真栄里両地区の字民が集い、五穀豊穣や子孫繁栄など地域の発展を祈願した。最後はガーリ、東西の武者が演舞するツナヌミンが行われ、盛り上がりは最高潮に。最後は字民が東西に分かれて大綱引きを実施。11分以上の熱戦となり、最後は僅差で西が勝利した。
ムラプールは午後6時前から開始。祭祀として、神司が御嶽前をめぐる「世願い」の後、平得東や平得西、真栄里、JAおきなわ、八重山商工高校、大浜中学校、平真小学校児童会、平真小3分会が旗頭を奉納。「サーサーサーサー」の掛け声と共に持ち手が旗頭を高く突き上げ、会場は熱気に包まれた。
余興では、大浜中や婦人会、JAおきなわ女性部、こどもの家保育園、へいしんこども園、平真小、平得各班、平得青年会が伝統芸能やお遊戯などを披露。プログラムにはなかったが、石垣第二中の郷土芸能部や沖縄本島の郷友会関係者、有志も参加し、会場を盛り上げた。
ガーリは午後8時過ぎから始まった。掛け声に合わせ旗頭は突き上げられ、中学生たちが太鼓を叩き、鐘を鳴らし、女性たちが舞った。
真っ暗な闇夜、松明がともる中、東西から武者が登場し、ツナヌミンが始まった。勇壮に演舞する姿に御嶽前は歓声に包まれた。
熱気そのままに行われた大綱引きでは、来場者も参加して綱を結合。11分30秒も一進一退の攻防が続き、最後は西が勝利した。西本正伸さん(56)は「久しぶりの勝利で嬉しい」と激闘をふり返った。
平得公民館の田村秀光館長は主催者あいさつで、字民による大綱作製に感謝。「部落を発展させたい。住民の無病息災を祈りたい」と述べた。