石垣市民防災の日の24日、陸上自衛隊石垣駐屯地、石垣市消防本部、同市消防団は合同では初めてとなる物資搬送訓練を行った。津波による被害で幹線道路が使用できないとの想定で、救援物資や食糧を運ぶ訓練を名蔵地区の林道で実施した。駐屯地の中村康男司令も参加し現場で隊員を直接指導した。
訓練は今年1月に陸自と消防で結んだ覚書に基づき行われた。
市内で発生する災害に備え、迅速・的確な住民支援が目的。各隊員の技術・技能の向上を図るため、共同訓練の内容を検討した結果、徒歩による物資搬送のノウハウが豊富な陸自が今回の訓練を主導した。
陸自は70人、消防は6人、消防団は9人が参加。石垣やいま村の駐車場周辺から住宅が点在する地区を通過後、崎枝ぶざま岳の南側を通る林道を徒歩で進んだ。最後はミジュン崎東側に到達するコースで、全長約4㌔。
陸自隊員は10㌔以上の荷物を背負って歩き、その後を消防や消防団が続いた。4班に分かれ、午前9時半から同10時過ぎまでにスタートした。
津波の被害で、県道79号が使えない状態で、ミジュン崎より北側の崎枝や川平地区に徒歩で物資搬送を行うとの想定で行われた。
協定に基づき、陸自と消防は他にも合同で訓練や活動を行っている。駐屯地の衛生隊員が、実施業務を搬送などに限定し、救急車に同乗するなど連携を深めている。