万引き件数が増加傾向にあることで八重山署(与那嶺一文署長)が警戒を強化している。同署によると、9月末現在の暫定値で万引き発生件数は29件。このうち27件で検挙した。前年同期比で7件(25%増)となった。弁当、イヤホン、靴下などを窃取するケースがあったという。
全国地域安全運動期間中の16日、同署、八重山地区防犯協会、自主ボランティア団体の大浜公民館自警部の約15人が市内スーパーで広報活動を展開した。
メンバーはスーパー入り口で「万引きを見逃すな」と書かれたチラシを買い物客に配布。その後、店舗内に入って巡回。不審な動きがないか目を光らせた。
八重山署によると今年の万引き件数の内訳は、▽14歳未満=10人▽14歳~19歳=1人▽20歳~30歳=4人▽31歳~40歳=1人▽41歳~50歳=4人▽51歳~60歳=1人▽61歳~70歳=4人▽71歳~80歳=2人―。
発生場所としてはスーパーとコンビニが多く、少年は複数で成人は一人で万引きをし、全体的に弁当などの食料品が盗まれる傾向がある。
「14歳未満」の窃取物には、携帯電話で聴くためのイヤホンやジュース。「20歳~30歳」では缶ビール、菓子、Tシャツ、靴下などが盗まれた。
同署の担当者は、日頃の声掛けや広報啓発活動の重要性を説明し、「万引きは犯罪だと呼び掛けたい。店の警備体制でも未然に防いでほしい」と話した。
万引きは刑法第235条の窃盗罪にあたり、10年以下の懲役、または50万円以下の罰金となる。