ものづくりネットワーク沖縄(金城盛順代表理事)は17日、県内初製造となる小型特殊車両2車種を報道陣に公開した。7人乗りの「コンシェルジュ7」と、4人乗りの「YG―M」。県内企業と協力し、沖縄ヤマハなどから開発依頼を受け、うるま市内で製造した。12月から本格的な生産に入り、県内販売も予定している。
2車種は、観光施設やホテルなどの敷地内移動で使用される「コミュニティービークル」と呼ばれる特殊な小型車。ガソリン車もあるが、環境への配慮から電気自動車の需要が高い。同法人は電気自動車を先に製造する予定で、どちらも4時間の充電で40キロの走行が可能。公開された車両は19日から那覇市の奥武山公園で開催される「沖縄の産業まつり」で一般公開される。
製造には県の工業技術センターが協力し、うるま市内に立地するイメイド、カーマニュキュア、アロウズと中城村にある沖縄コーテックが参加。駆動系統など以外は、全て県内企業が製造する。同種の需要は、観光地が多い沖縄で高く、輸送費や維持費などの影響で、現地生産のメリットは高い。
どちらも、車両ナンバーを交付されれば公道走行が可能。公開された「コンシェルジュ7」は既に交付を受けており、普通車用の白ナンバーを装着。「YG―M」は交付を受けた場合、軽自動車に定義される。
ゴルフ場で目にするゴルフカートと似た車両だが、外見などはデザイン性も重視。子ども連れのファミリー層が県内宿泊施設で乗車し、非日常感を味わい楽しめるよう配慮した。家庭用コンセントで充電が可能で、オプションとして雨よけ用のカーテンの取り付けも予定される。