市有地の取得計画範囲確定 防衛省、平得大俣の22ヘクタール

 石垣島への陸上自衛隊配備計画で、沖縄防衛局は13日、石垣市に対し、市有地の取得計画範囲が確定したと通知し、用地取得に関する調整を依頼した。市が17日までに防衛局の文書をホームページで公開した。
 文書によると、取得を計画している市有地は平得大俣地区で12筆、約22・4ヘクタール。地目は畑が2筆、山林が9筆、原野が1筆。

 市は早ければ市議会12月定例会に市有地の売却を提案する見通しで、今後、売却に向けた庁内の手続きに入ると見られる。ただ市議会の一部には、売却ではなく賃貸を求める声もある。
 駐屯地建設予定地の全体面積は約46ヘクタールで、沖縄防衛局はこのうち民有地の一部について、来年2月ごろ用地造成工事に着手する方針を示し、工事の入札を公告している。ただ現時点で用地は取得していないという。
 予定地周辺の4地区住民は陸自配備に反対する姿勢を示しており、沖縄防衛局は21日に市健康福祉センターで4地区住民対象の説明会を開く。
 「石垣市住民投票を求める会」(金城竜太郎代表)は、平得大俣地区での自衛隊配備の是非を問う住民投票実施を目指し、条例制定に向けた署名活動を今月末まで継続。市議会で多数を占める与党の一部に容認論があるため、同会の直接請求が成立して市が条例案を提案した場合、可決される可能性がある。

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