辺野古米軍基地建設のための埋め立てを問う2月24日の県民投票をめぐり「『辺野古』県民投票の会」などは7日、実施が決まっていない宜野湾市、石垣市など6市に「県民投票事務を実施しないことは違法であり、県政史上取り返しのつかない重大な禍根を残す」などとする抗議文を提出した。最終判断を先送りしている石垣市の中山義隆市長は「慎重に判断したい」と明言を避ける一方「全県で実施されない県民投票は効力に疑問が出る。5億5千万円をかけてやる意味があるのか」と県民投票の意義を疑問視した。
抗議文は同会、県民投票を盛り上げる学生有志の会、県民投票を求める市民一同の連名。「投票権を市町村の首長や市町村議会が奪うことは民主主義の否定」などと批判し、県民投票を実施しない場合は住民説明会を開催するよう求めている。
市役所には有志の徐まゆみさん、普天間明日香さん、通崎彩子さんが訪れ、中山市長に抗議文を手渡した。
中山市長は「他市町村の動向を見て、県の説明を受けた上で判断したい」と回答。
その上で、県民投票を実施する玉城デニー知事が辺野古移設反対派を訪れて激励したことを挙げ、県の中立性、公平性に疑念を表明。「県民投票は県民の意思を表すための手段のはずだが(辺野古移設の)反対運動を成功させるための動きに見える」と述べ、今後、県に説明を求める考えを示した。
辺野古移設については、民主党政権で覆されるまで、普天間飛行場の県内移設で国、県が合意していたと指摘し「国が強引にやっているとは思わない」と容認する考えを改めて示した。
徐さんは「石垣市民であるという理由で県民投票に参加できないのは受け入れ難い」と重ねて抗議した。