県民投票条例の〝瑕疵〟指摘 松川市長、改めて不参加表明 宜野湾

県民投票について記者会見する松川市長=10日、宜野湾市役所

 辺野古米軍基地建設のための埋め立てを問う2月24日の県民投票を巡り、米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市の松川正則市長は10日午後、市役所で会見し、県民投票を実施するよう求めた県の勧告に対して、改めて不参加を表明した。「県と市町村は対等な立場で、強権的に事務執行を負わせることは承服できない」と述べた。
 松川氏は市議会が関連予算案を否決したことを受け、昨年12月下旬に不参加を表明した。県は投票事務を実施するよう、市に勧告している。
 松川氏は予算案の否決について「議会との信頼関係は不可欠で、(議会の)意に反しての実施は致しかねる」と強調した。県民投票条例や投票の選択肢に、普天間飛行場の負担軽減の視点が欠けているとも指摘した上で「(普天間への)固定化につながる懸念が強い」と語った。

 松川市長は投票事務を実施しない理由として①県民投票の予算案を2度に渡って否決した市議会の意思は極めて重い②投票事務を市町村に処理させるに当たり、県は地方自治法に定められた事前協議の手続きを欠くため、県民投票条例に瑕疵(かし)がある③玉城デニー知事や県民投票推進課の県職員の広報活動が客観的・中立的ではなく、条例違反の可能性がある④現状の県民投票では普天間飛行場の固定化につながる懸念が極めて高い―ことを挙げた。
 県民投票条例制定前の事前協議の手続きについて「協議を受けたことはない。協議があれば前提条件を明示して『埋め立てやむを得ない』等の選択肢も考えてもらえただろう」と主張。
 この点について松川市長が7日、県に疑義照会をしたところ、県から「協議の同意がなくても市町村長は当該事務を処理する義務を負う」との回答を得た。しかし、当時知事公室長だった謝花喜一郎副知事は、2018年2月の県議会で西銘啓史郎郎県議の県民投票に関する質問に対し「県の条例でもって市町村に事務を強制するということは、今の自治法上は難しいのかなというふうに考えている」と発言しており、今回の県の回答と矛盾するという。松川市長は「不誠実な県の対応と言わざるを得ない」と断じた。

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