放置パレット 港に山積み 景観に影響、解決策模索へ 竹富町

各島で悩みの種となっている放置パレット=2018年2月5日撮影、黒島港

 竹富町の各島で荷さばきの際に使われるパレットが港で山積みとなっており、景観にも影響を与えている。竹富町議会でも一般質問で取り上げられるなど改善を求める声は大きい。同町は2019年度、対策協議会を組織し、放置パレットの排出者を明確するなど、解決策を模索しようとしている。

 ■どうしてこうなった
 なぜ港付近にパレットが放置されることになったのか。竹富町の説明によると経緯はこうなる。
 以前、同町では廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)が普及するまで、町民はパレットを各島で破砕、処理していた。その後、同法が周知されると、町民は野焼きなどで放置パレットを処理することがなくなった。

 島内で違法に処理されなくなったパレットは、港近くで放置されるようになった。港には12~13年前からパレットがたまり始めたというのが現状のようだ。
 また、まちづくり課は18年度3月、黒島港の放置パレットを調査し、プラスチック製パレット500枚を整理。木造パレットを含めると約1500枚が放置されている現状を確認した。
 ■誰が片付けるのか
 そもそも、放置パレットは誰が片付けるべきなのか。
 同町執行部は、竹富町議会一般質問でも議員から「放置パレットは誰の責任で処理するのか」など指摘を受けていた。
 課題は処理責任を負うべき「排出者」が不明確なこと。廃棄物の責任者は廃棄物処理法に記されている。同町の解説資料では、処理責任者は「基本的に排出者である荷主・荷送人」と位置付けられている。

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