陸自配備 解けぬ対立の構図 4地区住民 市長突き放す

 ▽市有地売却
 駐屯地建設に向けた用地造成工事は、民間のゴルフ場だった場所で着々と進んでいる。環境への配慮に関し、市は意見を言えるのか。
 中山市長は、防衛省が建設予定地の半分を占める市有地をまだ取得していないことを挙げ「(旧ゴルフ場の)ジュマールだけでは、駐屯地の機能は果たせない。防衛省に対しては、まだまだ意見を言える」と強調。しかし住民側は、市有地の売却について「腹の中では決まっているわけでしょう」と反論し、会場はどっと笑いに包まれた。
 中山市長は苦笑しながら「最終的には議会に諮る。『何人が賛成するから大丈夫』とは思っていない」と説明。「誠心誠意、皆さんの声を聞いて対応すれば賛成する議員も多いかもしれないが、防衛省に丸投げなら、与党でも反対する議員が出るかも知れない」と環境保全に努力する姿勢を懸命にアピールした。
 しかし住民側の反応は「今まで丸投げだったではないか」と冷淡だった。
 最後に川原公民館の具志堅正館長が、3カ月以内の住民投票を要求。中山市長は「議員にも伝えたい。議員がどう判断するかだ」と引き取った。与党に住民投票の要望を伝えることが、市としてギリギリの〝妥協点〟であることをうかがわせた。          (仲新城誠)

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