チュウダイズアカアオバト 石垣島 鳥 紀行➀

名前からすると、頭が赤いはずだが、赤くないチュウダイズアカアオバト

 ズアカアオバトの亜種とされるチュウダイズアカアオバトが先島諸島に生息する。
 「ズアカ」は漢字で「頭赤」と書く。頭が赤いはずだが赤くない。台湾のズアカアオバトは頭が赤い。ズアカアオバトが台湾にいる個体を見て命名され、そのままなのだ。戦前、日本が台湾を領有した時代の名残である。
 11日、於茂登岳の南側にある於茂登前岳の頂上付近で見かけたこの個体は、逃げずにこちらに向かって飛翔して、ちょっと驚かされた。気の強い鳩である。青が鮮やかで、普通の鳩よりも一回り大きい。留鳥で、鳴き声が特長的だ。屋久島から沖縄本島までズアカアオバトで、八重山・宮古はチュウダイズアカアオバト。
 似た命名は植物にもある。蘭で有名なコウトウシラン、コウトウヒスイランのコウトウは、漢字では「紅頭」で、台湾の離島である蘭嶼(らんゆう)の旧名称の紅頭嶼からきている。国内の生物の姿を見て名をつけるのではなく、一度ついた名を使い続ける日本は、よっぽど国境の端っこには関心が薄いとみえる。

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