【提言】新元号「令和」に思う 参議院議員 山田宏

 5月1日より「令和」という新しい元号となります。ご存じのようにこれまで「元号」は、漢籍(中国の古典)からのみ選ばれてきましたが、今回史上初めて、国書である『万葉集』から選ばれました。
 『万葉集』は現存する日本最古の歌集というばかりでなく、その中は天皇や貴族だけでなく、庶民の歌まで数多く採録されています。これは素晴らしい日本の伝統です。今回「令和」の出典となった『万葉集』巻第五の梅の花32首も、「梅の花を愛でる楽しい宴に集った人々が、官位の上下を問わずに詠んだ歌」が集められたものです。
 「令和」の出典となった「初春令月、気淑風和」という箇所が、中国の詩文集『文選(もんぜん)』にある「仲春令月、時和気清」の句の影響を受けている、とか、梅の花は当時、外来の植物として珍重されたものだという指摘も出されました。それも日本文化の素晴らしさではないかと思います。

■皇室と日本語が「根っこ」
 わが国は、外国から文物を取り入れそれを日本化してきました。そもそも「漢字」自体、中国由来のものですが、日本人は漢字を使いつつ、そこから「かな」をつくり、やまと言葉で詠まれていた和歌をその「かな」で表記し、記録するようになりました。
 では、日本において、外来文化の「皮」をどんどんむいたところに残る、わが国しかない「芯」とは何でしょう。それは山上憶良の次の歌によく象徴されています。
 「そらみつ 倭(やまと)の国は 皇神(すめがみ)の 厳(いつく)しき国 言霊(ことだま)の 幸(さき)はふ国と 語り継(つ)ぎ 言ひ継かひけり」。

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