石垣島製糖株式会社(松林豊代表取締役社長)の2018/19年期製糖が27日終了した。長雨の影響で操業終了日は当初予定の3月下旬から大幅に伸び、操業日数は過去最長の173日(前期比22日増)に達した。原料生産量は9万100㌧(同11・7%減)で、豊作だった前期に比べ減産となった。製糖終了式が29日、同社食堂で開かれ、松林社長は「工場の運転時間を削減するためには、工場の能力を上げ、それに見合う収穫能力と搬送能力にすること」と述べ、新工場建設に協力を求めた。
同社によると、昨年12月6日の操業開始直後から長雨の影響でサトウキビの圧搾が進まず、雨天による工場の休業は17日間に上った。松林社長は「天候以外にも長期製糖になった原因があった」と述べ、工場の処理能力、稼働可能なハーベスタ―の台数、トラックの搬送能力などを課題に挙げた。
収穫面積は1387㌶(同3・3%減)、10㌔当たり収量は6㌧497㌔(同8・7%減)、粗糖生産量は概算値で9940㌧(同9・9%減)、取り引き甘しょ糖度(平均)は14・25度(同2・7%増)。機械刈りの比率は過去最高の83・7%に達した。
農家に支払われた原料代金と交付金額の総額は19億8945万円(同11・1%減)だった。
製糖終了式で中山義隆市長は「サトウキビは県の基幹作物であり、地域経済の振興に重要。新工場が建設されるよう取り組みたい」とあいさつ。八重山農林水産振興センターの仲宗根智所長のあいさつに続き、JAおきなわ八重山地区本部の山城隆則本部長の音頭で乾杯した。