今年度の愛鳥週間野生生物保護功労者表彰の受賞報告会が11日、県庁で開かれた。5月12日の表彰式で、ヤンバルクイナの生息数などを調査してきた国頭村立北国小学校が、環境大臣賞を受賞。また、西表島の南西にある無人島「仲の神島」に生息するセグロアジサシやカツオドリなどの研究を40年以上続けてきた東海大学沖縄地域研究センターの河野裕美教授も同賞を受賞した。
波照間島の自然についてまとめた書籍を執筆した奥土晴夫氏は、環境省自然環境局長感謝状を授与された。河野氏と奥土氏は所用で報告会を欠席し、北国小学校の元児童らのみが出席した。
北国小は2007年からヤンバルクイナの生息調査を実施、野生本来に近い生息数や生息密度のデータを10年以上蓄積。17年度からは、ヤンバルクイナが急に車道に飛び出し、車にはねられて死亡する「ロードキル」を防ぐ目的で、道路脇に地元木材を使った木片チップを敷いた。木片チップを警戒し、ヤンバルクイナが車道に近付かなかったとの報告もあり、野生個体の保護にも成果を出した。
代表であいさつした武田小夏さん(12)=国頭中1年=は北国小の卒業生。「この賞を頂けたのは、長い間、調査をしてきた卒業生や、一緒に調査して下さった環境省の方々や先生方、地域の皆さん、国頭村、県環境部の皆さんのおかげだ」と感謝。同賞の受賞は貴重な経験だとし「学校生活に生かし、沖縄や国頭の良さを伝える活動にチャレンジしたい」と意欲を見せた。