身近な自然から再発見 22人が紙すき体験 県民カレッジ講座

カジノキの皮をはぐ「皮はぎ」の様子=14日午前、石垣青少年の家

 「2019年度おきなわ県民カレッジ広域学習サービス講座」(主催・沖縄県教育委員会)が14日開講し、開講式と「やいま 再発見‼」をテーマとした第1回講座「カジノキで紙すきを体験しよう アダン筆づくり」が石垣青少年の家で行われた。受講生22人は八重山の紙すきで元来使われてきたカジノキを原料に和紙作りの工程を体験しつつ、アダンの筆作りも行なった。
 本年度は10月までの全4回で、▽紙すき体験とアダン筆作り▽民謡のふる里めぐり▽安良村探訪▽薬膳料理作り―を実施。同講座を主管する八重山教育事務所の宮良永秀所長は「身近な八重山の自然・文化・歴史を、楽しみながら学んでほしい」と話した。
 この日の講師は八重山博物館学芸員の寄川和彦さん。カジノキの皮をはぐ「皮はぎ」に始まり、皮を煮る「煮熟(しゃじゅく)」から「紙すき」などの工程を指導した。完成した和紙は講座の修了証として使われる。
 寄川さんは「伝統的な手法を通して、自然のものが姿を変える過程を体験してほしい。自然に対する見方が変わるはず」と期待した。

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