消火栓 正常稼働2校だけ 自治基本条例に疑問の声

 石垣市議会(平良秀之議長)12月定例会は一般質問4日目の20日、石垣亨、仲間均、新垣重雄、石川勇作の4氏が登壇した。市教育委員会は、消火栓が設置されている小中学校11校中、正常に作動しているのは2校だけで、4校は全面改修が必要と報告。質問した仲間氏は「生徒の命を預かる皆さんがこれでいいのか」と追及した。
 市教委の入嵩西覚学務課長によると、学校の消防設備は民間業者に委託して毎年1回点検を実施している。宇根規光消防長は、19日現在、小中25校中13校で何らかの不備があり「改善を通知している」と述べた。

 消火栓について入嵩西課長は「4校はポンプが動かないなど、大きな不備があった」と述べた。宮良長克教育部長は、2015年時点の見積もりで、学校の消火設備の改修には7千万円の費用がかかり、自動火災報知機については3千万円で改修を進めていると報告。消火栓の全面改修については4校で4千万円の費用が必要との見通しを示した。
 仲間氏は学校の消火設備改修、エアコン設置、竹富町・与那国町民が石垣島で利用できる宿泊施設整備について、自衛隊配備に伴う周辺環境整備事業で対応すべきと指摘。「石垣市からは何の提案もされていない。無責任だ」と対応を迫った。
 中山義隆市長は、自衛隊配備は市が誘致したものではないと説明した上で「周辺住民から要望があれば、防衛省に伝えたい」と述べた。
 「自治体の憲法」とされ、2010年に施行された自治基本条例の制定経緯について石垣氏は「市長選を前に、革新陣営が(条例制定)一番乗りの実績を上げることに焦点を合わせた」と当時の市政を批判。「古くなった条例、宣言は整理すべき」と廃棄を求めた。
 中山市長は「当時私は条例制定に反対の立場だった。作成過程で十分な議論がされず、話し合いもない中で制定された」と疑問視。その上で「条例が制定されたので、市長の立場では順守しながら業務をする」と強調した。
 石川氏は、児童生徒が県代表として県外に派遣される際の派遣費補助を拡大するよう要望。中山市長は、本島と離島の格差を埋めるため、市だけでなく県にも補助金の支出を求める考えを示した。現在、補助対象となっていない楽器の輸送費についても「何らかの財源を確保し、新年度から支援できる体制をつくりたい」と述べた。

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