第6回琉球泡盛海外輸出プロジェクト会合(会長・小泉武夫東京農業大学名誉教授)が9日、那覇市の第2地方合同庁舎で開かれた。出席した宮腰光寛沖縄担当相は「プロジェクトが県内外で定着しつつあると感じている。2020年までに輸出量70キロの目標達成に向けて、今年度はまさに試金石」と強調。6月に閣議決定された「骨太の方針」で2年連続で泡盛輸出の取り組みが明記されたことに触れ、「政府の強い意気込みを示すことができた」と述べた。
会合で県は、泡盛酒造所の約4割が離島に所在していると報告。離島の酒造所の2018年の海外輸出は1万19リットルで全体の約33%を占め、沖縄をを牽引していると説明した。
県が進める琉球泡盛経営改革推進事業では、支援企業15社のうち9社が離島酒造所となっている。
原料に沖縄県産の長米種米を使用し、国、県、JAなどの関係機関で地域に根差した原料調達を目指す「テロワールプロジェクト」による取り組みも報告された。今年8月、伊平屋村の10農家に協力を得て、11ヘクタールの面積で原料米を栽培する。
新潟県酒造組合需要振興委員長で、総来場者数14万人を超えるイベント「にいがた酒の陣」の実行委員長も務める齋藤俊太郎氏の講演もあった。斎藤氏は、酒造組合と行政との連携、プロモーション活動、海外展開に向けた需要振興策などを語った。
与那原町で泡盛乾杯条例が制定されたことを受け、県も乾杯条例を準備中であることも報告された。