岩手・沖縄かけはし交流会(小山雄士会長)の30人は24日午後、第18回石垣島マラソンに合わせ来島した。1993年に岩手県で起きた未曽有の大冷害の翌年、石垣島で「水稲種もみ緊急増殖事業」で種もみの増殖に成功したことから、その翌年の95年から両県の交流が始まった。
南ぬ島石垣空港に降り立った一行はその足で請福酒造有限会社=宮良=を訪れ、お米をきっかけとした交流を子や孫の代まで継承しようと1斗かめに毎年継ぎ足して「100年古酒」を造ろうと仕次式を行った。
仕次式は2001年から開催され、ことしで年目。請福酒造の漢那憲仁取締役会長は「泡盛は寝かせることでおいしくなるように岩手との交流も年を重ねていくごとに深まればと思う。絆を継いでいきましょう」とあいさつした。
古酒壺のお清めを行った後は、これまで同事業で継ぎ足されてきた泡盛で乾杯し、全員で1斗かめに継ぎ足しの仕次ぎと参加者の署名も行った。
小山会長は「岩手としても助けられたという思いを毎年継いでいければと思う。思いをつなぎ100年目の人にも同じ思いで気持ちが続いていけばと思う」と笑顔を見せた。
これまで交流会として約2300人が岩手県から来島し、今年は北上市からの首里城再建支援義援金贈呈も行われる。
同交流会参加者の中から約半数は石垣島マラソンへも参加を予定している。
1998年には石垣島で台風被害による壊滅的な被害を受けた際に岩手県から「ひとめぼれ」が贈られ、現在は石垣のお米として定着している。