【視点】徳勝龍初V「古き良き時代」の大相撲

 大相撲人気がかつての勢いを失って久しい。背景の一つには、外国人力士が台頭する一方、日本人力士があまりにも不甲斐ない現状が挙げられるのではないか。黒船のように襲来する外国人力士に対し、日本人力士は来る場所も来る場所も、なすすべもなくなぎ倒され続けた。ストレスが溜まる視聴者も多かっただろう。
 稀勢の里の横綱昇進まで、日本出身横綱は20年近く誕生しなかった。ほかならぬ日本で、相撲という競技が弱体化していることを象徴するような事態だ。
 ハングリー精神にあふれた外国人力士に比べ、日本人力士は精神力が弱いとも言われた。それが事実なら、日本の国技そのものが危機に瀕しているということだろう。白鵬のように、強いだけで大相撲の精神に無理解な外国人力士の言動も、相撲の衰退に拍車を掛けている。親方の教育に問題があるという指摘もある。
 初場所は白鵬などの横綱陣が不在だったことも徳勝龍に幸いしたことは否めない。国技の危機は去っていない。
 ひと昔前に比べると、力士の体型もずいぶん変わってきた。かつては「ウルフ」と呼ばれた大横綱の千代の富士のように、小柄ながら筋骨隆々の引き締まった肉体で無類の強さを発揮した力士がいた。
 「小よく大を制す」も大相撲の魅力だったはずだが、今は、どの力士も似たような巨漢だらけで、力士一人ひとりの個性が見えづらい時代になった。
 力士の体重増加が野放図に進んでいるようにも見える。けがの多発も、こうした傾向と関連しているのではないか。力士の「体づくり」の管理にも問題があるように思えてならない。
 大相撲人気の復活を確かなものにするには、多くの改革が必要だろう。大相撲の「古き良き時代」を思い出させてくれた徳勝龍の優勝を、一つの機会にしてほしい。

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