「もし感染者が出たら…」 離島医療崩壊に危機感 新型コロナ

診療後に事務作業をする寺内貴廣医師。診療所には医師が一人しかいない=1日午後、竹富診療所

 全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、医療体制が脆弱な離島で医師の不安が高まっている。各離島では医師が一人しかおらず、感染者が出たり、医師本人が感染した場合、島の医療が崩壊しかねないからだ。島民や観光客が体調不良になった場合はどうすればいいのか。医師たちは離島の対応策の検討を求めている。
 竹富町の島々の診療所は西表島を除き島内に1カ所で、医師、看護師、事務員各1人の3人体制。大けがや急病の場合、石垣島への急患搬送に医師が同乗するケースもあるため、医療がストップする危険性もある。入院施設もない。
 竹富町のある離島では最近、観光客が住民に「海外から帰国してホテルで2週間の待機要請が出ているが、何もやることがないから旅行に来た」「タイから帰国して会社から自宅待機要請が出たので旅行に来た」と話したという。

 竹富診療所の寺内貴廣医師は「たった一人の感染者でも出れば、島は終わる。もし私が感染しても島の医療はおしまいだ」と危機感を募らせる。「離島は都会と医療体制が違う。(感染防止や、感染者が出た場合の)離島用のガイドラインがほしい」と求めた。
 波照間診療所の竹川賢太郎医師は「行政には水際対策の強化を求めたい。離島ターミナルや空港での検温や、旅客船のチケット購入窓口で、流行地から来た人の購入を断ることができるような取り組みも必要ではないか」と指摘する。
 観光客に新型コロナウイルス感染症が疑われる症状が出た場合はどうするのか。「厚労省の規定にある『4日様子を見て』では間に合わない」と話すのは黒島診療所の松波久雄医師。「もし旅行者が体調不良を訴えた場合、保健所に問い合わせると自宅待機の指示が多いが、どこで待機すればいいのか決めないとまずい」と懸念する。
 「町から民宿に対して観光客が待機できるように指示してほしい。住民に対してはあらかじめ待機場所を用意する必要がある。今のままの状態で一人での自宅待機は現実的に無理」と話した。(渡部節子)

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