新型コロナウイルス感染の有無について石垣市民からの相談を受ける市の外来窓口への相談件数が減少に転じたことが分かった。運営に携わるかりゆし病院の境田康二院長は「感染者の掘り起こしと押さえ込みに一定の成果があったと受け止めているが、まだ油断はできない」と気を引き締めている。
外来窓口は開設当初は電話問診、直接受診とも増えたが、電話問診は20日の55件、直接受診は18日の19件をピークに減り始めた。22日は電話問診が34件、直接受診が5件に減少している。
PCR検査の実施も19日の11件を境に下降し、22日は3件にとどまった。これまで陽性は確認されていない。
外来窓口は市内で3人目の感染者が確認された日の翌日の17日、感染者と濃厚接触者を早期に掘り起こして感染拡大を抑える目的で開設された。
市営球場会議室に窓口を設置。午前に市の看護師、保健師、救命救急士が電話で相談を受けて問診し、受診の必要の場合、午後にかりゆし病院の医師らが直接診察した。感染の疑いがあれば検体を取り、PCR検査を行っている。
境田院長は「減少局面に入ったのは好ましいが、ウイルスの潜伏期間を考慮に入れる必要があるほか、島外からの保菌者が来島して感染を広げる可能性を否定できず、引き続き緊張感を持って対応したい」と話す。
市によると、市内で感染の確認された3人のうちの一部は13日まで市中を移動し、最多で100人を超す人と接触していた。ウイルスの潜伏期間は最長で14日間とされ、濃厚接触者の潜伏期間を考えると26日前後が節目になる。
相談件数がこのまま減り続ければ外来窓口は26日に閉じ、県八重山保健所に業務を引き継ぐ。