県が2回目の緊急事態宣言 警戒レベル「流行期」に上昇 本島、不要不急の外出自粛を 新型コロナ
玉城デニー知事は7月31日、県内で新型コロナウイルス感染の増加傾向が止まらない現状を踏まえ、県独自の緊急事態宣言を発令すると発表した。期間は8月1~15日。県外からの来訪を慎重に判断するよう求め、県民にも本島全域で不要不急の外出自粛を要請した。県の緊急事態宣言発令は4月に次いで3カ月ぶり2回目。県が定める4段階の警戒レベルは、第3段階の「感染流行期」に引き上げた。玉城知事は同日の記者会見で「県民の生命と健康を守り抜くため、防疫体制の強化に全庁を挙げて取り組む。県は重大局面」と危機感をあらわにした。
本島以外の地域でも、可能な限り外出を控えるよう要請。那覇市内の飲食店に営業時間を午前5時~午後10時とするよう求めたほか、医療体制が脆弱な離島への移動も必要最小限とするよう強調した。
玉城氏は国も緊急事態宣言を発令すべきだとの考えを示した上で、観光などで来県予定の人に「今は沖縄らしさを満喫してもらえない。ゆっくり旅行を楽しめる機会を再検討してほしい」と要請。「感染拡大が爆発的に進んでいる。何としても医療崩壊を食い止めないといけない」と述べた。
7月の感染状況を「爆発的」と表現した。地域別では、感染者は本島中南部が多く、那覇市で115人が感染した。八重山でも7人が感染し、宮古島でも感染者が初確認されるなど、本島以外への感染拡大も懸念される。
20代、30代などの若年層や夜の繁華街での感染が広がり、家庭内や職場での感染も多い。警戒レベルを判断する指標の病床利用率は104・2%で、軽症者用の宿泊施設を含めた病床の数は「逼迫(ひっぱく)している」(玉城知事)と説明した。
来島者による県外からの渡航は慎重な判断を求めた。離島への訪問自粛を求めるかは各自治体の判断に委ねるが、本島と離島間、離島と離島間の移動は必要最小限とする。
県内イベントの開催中止や延期、規模縮小の検討を求め、実施する場合は感染対策が必要とした。
玉城知事は「患者の増大が予想されるので、医療機関や療養機関の拡充を急ぐ」と述べた。