玉城デニー知事は17日午後、県庁で会見し、新型コロナウイルスの軽症者が療養する宿泊施設を来年3月まで借り上げる方向で調整していると明らかにした。
県は4月までの「第1波」に対応するためいったん宿泊施設を借り上げたが、新規感染者ゼロが約2カ月続いたため6月に解約。一時は全国で唯一、確保した宿泊施設の部屋数がゼロとなり、その後の感染再拡大で対応に苦慮した経緯がある。
国に看護師派遣を要請していることに関しては「状況が整うまで緊急的な対応として、自衛隊にお願いする方向で検討している」と述べ、自衛隊の医官、看護官の派遣要請も検討する考えを示した。
1週間当たりの新規感染者は14日時点ではピークの626人だったが、17日には478人に減少した。「良い方向に向かっている。もうひと踏ん張りの努力をお願いする」と求めた。
1人の患者が別の人に感染させた数を示す実効再生産数(Rt)も減少しており、最近では終息に向かう目安となる1・0を切っているという。ただ、感染が終息に向かっているかどうかは「判断指標に基づき、その方向性が見られるまでは断言できない」と慎重姿勢を見せた。緊急事態宣言を前倒しで解除する可能性も否定した。
軽症者や無症状者のPCR検査は専用コールセンターから保健所を通じて民間の医療機関を紹介している。検査件数は7月末の1日当たり平均約300件から、8月の直近1周間は1日当たり500件に拡充したという。
「第2波」への対応の評価を問われ「現場や保健所、県庁、事業者や県民には取り組みを続けてもらっている。成果が表れ始めている」と強調した。