石垣市の業務委託を受け、サンゴ学習推進団体「わくわくサンゴ石垣島」(大堀則子代表)が主催するサンゴ礁保全を目的とした環境教育活動プロジェクト「サンゴガーディアンスクール」が25日、八重島小学校5年生42人を対象に開始された。初日のこの日は同校体育館で事前学習があり、児童はサンゴに関する新知識を得た。
同団体は市内小中学校を連携し、総合的な学習の時間を活用したサンゴ礁保全学習を2003年から継続している。
背景には①サンゴに関わる体験を通じて保全意識を育む環境教育が体系的に行われていない②サンゴ礁をテーマとした学習は専門性が高く、教員だけでは実施が困難―などの現状がある。
今年度は八島小5年生を対象に実施され、基礎知識を学ぶ「事前学習」、サンゴの健康度調査と浅瀬の生物観察を行う多田浜海岸での「現地学習」、学習をまとめる「事後学習」を3日間かけて行う。
この日は同校体育館で事前学習を行なった。
生徒らはサンゴの骨格をルーペで観察してスケッチしたり、サンゴに関するクイズやゲームで楽しく知識を得るなど、サンゴへの興味関心を引き出された。
砂川心花(このか)さん(10)は「(サンゴについて)詳しくはないけど、本で読んでいたから少し知っていた。でも卵がプラヌラ幼生とかに成長しながらサンゴになるなんて知らなかった」と振り返った。
今後の学習について「サンゴのすみやすい環境や、海を汚さずに人が海で楽しめることを学びたい」と期待した。
大堀代表は「海の中のことは近いようで遠い。生活排水やごみ問題など、自分たちの生活とつながっていることを学んでほしい。また海にいろんな生物がいると知る機会をつくれれば」と話した。