八重山商工高校商業科の情報ビジネスコースと会計システムコースの3年生、計36人が9日、サンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村」で販売している月桃茶への新企画・新提案を行う一環として、月桃茶の製造を知るための体験学習を同村で実施した。
同コースは昨年、1年生がサンゴ村を見学したことをきっかけに同村との協力を模索。
サンゴ村を拠点にサンゴ礁保全活動を展開するNPO法人・夏花(なつぱな、花城芳藏理事長)も、保全のための収益事業に高校生の視点を取り入れようと、協力・連携を依頼した。
同コースでは今後、月桃茶の新パッケージの企画や月桃をベースにした新フレーバー、新たな販売経路などを提案したい考え。
この日は、企画・提案のヒントをつかもうと、実際に月桃茶の製造現場を体験。生徒らは月桃の刈り取り、葉の洗浄・裁断・乾燥などを手作業で行なった。
宮良朱有奈(しゅな)さん(18)は「月桃茶のポップづくりをする際に、『売り上げの一部はサンゴ礁の保全に使う』ということを強調したい。スーパーや商店に置いてもらい売り上げを2倍にしたい」と意気込んだ。
銘苅はづきさん(18)は「月桃茶の味が少し苦手なので、甘みを加えてもいいかも。知名度を上げて売り上げに貢献したい」と話した。
この日、体験学習のサポートをした白保に住む仲島恭子さんは「月桃茶の収入は人件費やサンゴ礁保全に使われる。持続的にやっていき、消費者に喜んでもらえるためより良いものを一緒に考えよう」と呼び掛けた。
同法人の山口美樹さんは「NPOの活動が少しでも彼らにプラスになり、(商品が)島の人たちや若者の声を取り入れたより良いものになれば」と高校生らしい視点に期待した。