【視点】コロナ禍 新年度も厳しい船出

 きょう4月1日から2021年度が始まる。前年度に続き、コロナ禍の中でスタートする年度になり、県、八重山3市町とも厳しい船出になるが、新型コロナウイルスと闘ってきた1年の経験を生かし、難局を打開する知恵を絞りたい。
 沖縄の基幹産業である観光は新型コロナで大打撃を受けた。20年の観光客数は373万6600人で前年比63・2%減となり、1千万人を突破した19年から一転、過去最大の落ち込みを記録した。
 海外からの入域観光客数は、入国制限のため4月以降はゼロになった。沖縄は翁長雄志前知事が「アジアのダイナミズムを取り込む」をスローガンに掲げ、中国人観光客などの積極誘致に取り組んできたが、この路線はコロナ禍でほぼ破綻したと言ってよさそうだ。
 沖縄本島も八重山も観光客の主力は東京など大都市圏からの国内客だ。当面は国内客に照準を絞り、リゾート地としての魅力向上に努めながら、積年の課題である「量から質」への転換に努めなくてはならないだろう。新たな年度は、コロナ禍の中で沖縄観光はどうあるべきか、針路を定め直す1年になるはずだ。
 4月は人事異動の時期でもある。新たに社会人になる人も多く、違う部署で心機一転する人もいる。困難な時代に全力で挑戦する気概を持ってもらいたい。
 新年度は選挙の年になる。時期は未定だが衆院選が行われるほか、八重山では今夏に与那国町長選、年が明けて来春に石垣市長選がある。
 衆院選は1区から4区まで、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を掲げる「オール沖縄」勢力と自民・公明の対決となることが固まった。八重山を含む4区は、現職が県内選挙区で唯一の自民の議席を死守できるかが焦点だ。
 昨年はコロナ禍の影響もあり、県議選石垣市区と竹富町長選が無投票となり、八重山にとっては静かな1年だった。だが衆院選、与那国町長選、石垣市長選はいずれも激戦となることが確実だ。コロナ禍の収束を願うが、いずれにせよ「3密」を避ける新たな選挙運動が求められることになるだろう。
 与那国町長選には既に複数人が立候補の意向を示しているが、勇退する現職の路線が継承されるか否かに注目が集まる。石垣市長選はまだ時間があるが、出馬が有力視される現職に対し、野党が誰を対抗馬に擁立するかがポイントになる。
 現在、3市町とも新庁舎建設に向けた作業が進んでおり、石垣市は秋ごろに開庁を迎えるスケジュールとなっている。市民に分かりやすく、親しみやすい市役所のあり方を目指してほしい。
 石垣庁舎のほか西表島大原庁舎を計画している竹富町、建設場所が未定の与那国町にはまだ検討課題が残っている。新庁舎建設を機に、町民サービスの最大化につながる方策を模索し続ける必要がある。

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