待機児童ゼロ達成 施設整備、保育士確保進む 石垣市

石垣市が待機児童ゼロを達成した(写真は2020年11月、竹の子の森保育園)

 石垣市は14日、今年4月1日で認可保育園やこども園などの待機児童ゼロを達成した、と発表した。保育の受け皿となる施設整備や、新たな保育士の確保が進み、保育施設の定員が初めて保育申し込み者数を上回った。
 市によると現在、保育園、地域型保育施設は39施設、認定こども園は民間も含め7園あり、保育定員は2338人に達した。これに対し、今年4月現在の保育申し込み数は2258人、利用児童数は2167人で、保育定員を下回り、待機児童がいなくなった。
 保育定員は2018年に比べ403人増えた。待機児童は15年度に最多の206人に上っていた。
 保育施設の整備には、各自治体に早期の待機児童解消を促す国の高率補助制度を活用。民間の認可保育所の場合、事業費の4分の3を国、残る4分の1を市と事業者で半額ずつ負担する制度もある。
 市は保育士確保に向け、2016年度から5年間で県外の資格者129人を渡航費補助などで誘致。保育士資格を持つが、現在は働いていない「潜在保育士」も57人掘り起こした。
 18年には市で保育士養成校による通信教育を受講できるようになり、これまでに卒業生計23人が市内の保育施設に就職した。
 新たに確保した保育士は計209人になった。
 市子育て支援課には、保育施設利用者の相談に応じる「利用者支援員(保育コンシェルジェ)」を18年7月に配置。初年度は142人、2年目は673人、3年目は466人の相談に応じた。
 市役所で記者会見した中山義隆市長は、市長就任1期目からの公約である子育てしやすい環境づくりが整ったとして「島出身者で新婚の人や、これから子育てする人は、ひぜ島に帰って子育てすることを考えてほしい」と呼び掛けた。
 待機児童数は過去3年間、50人台から30人台で推移していた。

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