【視点】懸念される離島の感染拡大

 八重山を襲った新型コロナウイルス「第5波」でとりわけ懸念されるのは、石垣市だけでなく小規模離島の竹富町、与那国町でも連日感染者が確認されていることだ。特に与那国町の特別養護老人ホームでクラスター(感染者集団)と見られる34人もの新規感染者が出たことは、町内に大きな衝撃を与えた。
 町民によると、与那国町では夏休みシーズンに来島者によってウイルスが持ち込まれたと見られており、折からの町長選で一気に感染が広がった。
 しかし、それだけで抑え込むことはできず、重症化リスクが高い人が多い老人施設の入所者と職員にまでウイルスが拡散される事態になった。
 沖縄本島でも精神科病院で全国最大規模のクラスターが発生した。病院や老人施設では患者、入所者の距離が近く、いったん感染者が出ると職員を介し、あっという間にウイルスが広がってしまうことが推測される。
 しかも全国的に「デルタ株」が大流行している最中であり、感染対策を今一度見直す必要があるだろう。
 八重山の小規模離島には診療所があるだけで入院施設はなく、感染者が出ると自宅待機か、島外への搬送を余儀なくされる。自宅待機は家庭内感染や容体急変の危険性があるため本来は望ましくない。
 その意味で、竹富町、与那国町での感染拡大が継続していることは、住民が文字通り命の危険と隣り合わせであることを意味する。現状を深刻に受け止めなくてはならない。

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