新型コロナウイルスのオミクロン株が八重山でも猛威を振るっている。感染発表数は1月30日、初めて100人を超え、111人に達した。1月の感染者数は過去最多だった「第5波」の昨年8月(613人)を大きく超え、900人を突破した。第1~5波に比べ「第6波」が桁外れの大流行であることが数字の上からも分かる。
本土や沖縄本島での流行状況から、いずれ八重山や宮古でも感染者数が1日当たり100人を超えてくることは予想されていたが、この疫病との闘いがいかに困難であるか、改めて実感させられる。
感染予防策のさらなる徹底も大事だが、ここまで感染者が増えると、自分や周囲の人が感染したことを前提に今後の対策を考えておくことも大事だ。
玉城デニー知事は27日の記者会見で、企業に対し、職場で感染者が出た際の業務継続計画(BCP)再点検を求めた。
沖縄本島だけでなく、離島のそのまた離島である八重山の企業はほとんどが中小零細企業だ。狭いスペースで何人もの従業員が勤務している。一人感染者が出ると同僚が軒並み濃厚接触者になり、翌日から業務が不可能になるという事態も十分起こり得る。
離島でそのような企業が続出すれば、住民生活にも重大な影響が出かねない。それぞれの企業でマニュアルを構築し、感染状況に応じてアップデートする必要がある。