【視点】参院選 離島振興の実現を

 参院選が公示され、沖縄選挙区には5人が立候補した。事実上、普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力の現職、伊波洋一氏(70)と、元総務官僚で自民、公明が擁立した古謝玄太氏(38)の一騎打ちである。
 沖縄の選挙イヤーの今年、県内各市で市長選が行われており、自公が4連勝している。参院選は、自公がこの勢いを維持するか、「オール沖縄」勢力が巻き返すかが焦点。9月の知事選の行方を占う重要な選挙だ。
 伊波氏は宜野湾市出身で琉球大卒。市職員、県議、宜野湾市長を経て16年の参院選で初当選し、再選を狙う。
 公示日の演説では、国会で170回超、質問に立った実績を掲げ「沖縄は依然として基地を押しつけられ続けている。沖縄を再び戦場にしてはならない」と訴えた。消費税の5%への減税なども掲げた。
 古謝氏は那覇市出身で東大卒。総務省勤務を経て今年3月までNTTデータ経営研究所マネージャーを務めた。
 公示日の演説では、官僚や民間企業勤務などの経験をもとに「沖縄は復帰100年の未来を見据えてビジョンを描かなければならない」と強調。強い経済構築や、沖縄振興の法制度整備に意欲を示した。
 宮古、八重山住民にとっては離島振興こそ永遠かつ最大のテーマだ。本島、さらには本土とのさまざまな格差を解消し、離島でも離島でも変わらない生活水準を享受できるようにしてほしい。
 伊波、古謝氏は今後、八重山での遊説も予定していることから、離島振興に関し、どのような発言があるか注目したい。
 新型コロナウイルスの影響で県経済が疲弊する中、県民の間では経済対策や福祉充実に関心が高まっている。
 ロシアのウクライナ侵攻、円安などによる物価高騰といった社会情勢にどう対応するかも論点になっている。
 今選挙が従来の国政選挙とやや色合いが異なるのは、辺野古移設を巡る状況だ。過去の参院選や、沖縄本島を主戦場とした衆院選では、最大の争点と位置付けられることが多かった。
 しかし今選挙では「オール沖縄」勢力が誕生した当初のような「辺野古がワンイシューで問われている」という印象は薄い。
 コロナ禍で県民の関心が経済に移りつつあること、移設工事が進展し、県の対抗策もことごとく退けられる中、消極的ではあっても移設容認の意見が増えつつあることなどが背景にあると思われる。
 そうした変化を反映してか、古謝氏は従来の自公候補と異なり、辺野古移設容認を政策で明確に位置付けた。伊波氏は「オール沖縄」勢力の一員として、移設反対を堅持している。
 いずれにせよ、辺野古だけが争点ではないのは当然のことだ。今選挙ではバランスの良い政策論争に期待したい。

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