沖縄戦の体験者が自身の体験を元に描いた絵や絵本を展示する「絵と絵本で語り継ぐ沖縄戦」が、八重山平和祈念館第2展示室で開かれている。期間は1日から9月3日まで。入場は無料。
夏休み企画展として、子どもにも分かりやすいよう、絵や絵本が展示されている。絵は沖縄戦に関するものが42展、八重山は14展の、全部で56展。絵本は38冊が展示室内に並べられている。
大阪から家族で石垣島を訪れていた中村颯志君(6)は、父の文彦さん(41)に絵のキャプションを読んでもらっていた。「戦争から逃げる道がなくて困っていて、大変だと思った。(絵のような出来事は)あってほしくない」と戦争の悲惨さを学んだ。
姉の星菜さん(9)は「小さいことから大きな戦争になって、関係のない幼い子どもたちも巻き込まれる。今当たり前に食べられるものも、戦争中は食べられなかった」と話した。
展示を企画した八重山平和祈念館の学芸員・綿貫円さんは「沖縄戦の映像や写真は今でも残っているが、そのほとんどは米軍が撮ったもの。住民の目線で、体験者が描いた絵が沖縄戦を知るきっかけになってくれれば」と期待した。