箕底氏が出馬断念 支持候補は明言せず 石垣市長選

石垣市長選への出馬を断念し、理由を語る箕底用一氏=4日午後、箕底氏の事務所

 8月17日投開票の石垣市長選で出馬を表明していた市議の箕底用一氏(44)は4日夕、選挙事務所で記者会見を開き、出馬を断念する意向を明らかにした。政策の違いや選挙構図などを踏まえ「このまま三つどもえで突入すれば変革が遠のく」と強調。「勝機のない戦いを避けるため、自ら身を引く」と語った。市長選でどの候補を支持するかは明言しなかった。

 箕底氏は会見で「一騎打ちであれば勝てるとの手応えがあったが、三者が出馬する状況では勝算が限りなく低くなる」と強調。独自に行った世論調査結果を踏まえて決断したと説明した。
 市政への危機感もあらわにした。「このままでは石垣の未来が大変なことになる」とし、議会の不信任決議を受けた前市長の失職や、政策上の懸念事項に触れながら「公文書偽造や自民党との結託による不信任案、そこからの擁立・推薦という茶番は到底許されるものではない」と批判を強めた。

 また、自身が訴えてきた「世代交代」「経済対策」「医療福祉」などの市民の声を例に挙げ、「現職・中山市政では暮らしの実態が見えていない」と指摘。市政に対する不満の声を受け止める存在として出馬を模索していたと語った。
 立候補予定者との一本化調整については、過去6回にわたり砥板芳行氏と直接対話したと明かした。「前回は砥板氏が一騎打ちで挑んだ。今回は私に任せてほしいと再三訴えたが、互いに政策的立場の違いが大きく、合意に至らなかった」と述べた。

 政策面では、特に国防や日米訓練に関する認識の違いが大きく、「私は抑止力があってこその平和と考える。その信念に揺らぎはない」と語気を強めた。
 「一本化を求める会」については、「同級生や後援者もおり、公平な議論が行われたことに感謝している」とした上で「決断はあくまで私自身の意志。これは〝敗退〟ではなく〝決意の出発点〟だ」と前を向いた。
 会見では、今後も中立の立場で市政に関わっていく姿勢を強調。「私は政治を終えるつもりはない。残された市議の任期で全力を尽くし、次なる挑戦に向けて自らを鍛えていく」と語った。

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