独立行政法人国際協力機構(JICA)の沖縄国際センターは、「保護地域協働者管理を通じた脆弱な沿岸・海洋生態系保全」研修のために来日している自治体行政官や関係団体職員に2日、石垣市白保での農家稼業体験を実施した。
同研修は沖縄の知見を活用しつつ、地域住民の主体的な参加(協働)による効果的な保護地域管理と自然資源の持続的利用のための知識や教訓を修得することが目的。11月12日に浦添にある沖縄センターで開講式が行われ、以後1ヵ月間、日本の自然環境保全政策や海洋生態学などを学び、石垣島や西表島でもサンゴやマングローブの保全に関する学習をする。キリバス、ソロモン諸島、パプア・ニューギニア、フィジー、フィリピン、ブラジル、ミャンマー、メキシコの各国1人ずつ、計8人が参加している。
メキシコ出身の男性・ハイメさんは「レクチャーは非常に興味深いね」と述べ、「日本ではこのような活動が多くて良い。メキシコでは費用の関係で少ないのが現状だ」と説明。ソロモン諸島の男性は「ソロモンの海洋管理も良いが、沖縄はそれ以上だ」と話した。
白保村の自然環境の保全・継承などに取り組むNPO法人夏花(なつぱな)の吉岡和弘さんは「白保の環境保全のレベルは高い」と胸を張った。