石垣市消防本部(宇根規光消防長)は12日までに、2018年の救急活動状況をまとめた。救急出動は2592件(前年比99件増)となり、2016年から3年連続で過去最多を更新。現場に到着後、搬送の必要性がなかった不搬送は301件。同消防本部は119番通報の適正利用を呼び掛けている。また同本部は、県立八重山病院が近くに移転したことで、緊急出動業務の効率アップを実感している。
救急出動は11年から15年までの間、2300件前後で推移。16年は2492件、17年に2493件となり、18年で大台の2500件台を突破した。1日当たりの出動件数は7件。17年は6・8件だった。
18年の救急搬送人員は2291件で対前年比172件の増。
事故種別搬送人員での最多は急病の1465人。次いで一般負傷344件、転院搬送242件、交通事故169件となる。
年齢別搬送人員では▽老人(65歳以上)1177人▽成人(18歳―64歳)901人▽乳幼児(生後28日―6歳)133人▽少年(7歳―17歳)74人▽新生児(生後―生後28日)6件―の内訳。傷病者程度別搬送人員では軽症1014人、中等症974人、重症255人、死亡42人などの順。
救急車を必要とする目安は▽呼吸停止や心肺停止▽意識障害▽大出血―などとなるが、救急性のない通報も少なくない。「指を切った」「カゼの症状が出た」などの理由で119番通報をする人もいるという。
市消防本部の担当者は「自分で病院に行けるなら対応してほしい。心肺停止は年間5~60件はあるので、重症の人のところに行けなくなる状況になる可能性がある」と適正利用を求めた。
また、八重山病院が隣接することのメリットとして同担当者は、「(本部に戻る)帰消(きしょう)時間が短くなった。数分で戻れるので、消防・救急・水難事故への体制が整えやすい」と話した。
18年の火災件数は13件となり、17年の20件から7件減。このうち、最多は建物火災の5件。原因別火災件数は▽不明7件▽ガスコンロ2件―などとなっている。