2013年5月、小平市で行われた「都道建設計画の見直し」を問う住民投票条例では、投票の成立要件に「投票率が50%以上であること」を同市は加えた。
この住民投票条例は、雑木林を伐採することに反発した住民団体が署名を集め、直接請求で成立した。当時の報道によれば、市がその条例に投票率50%の要件を加えた理由について「投票率が低いと、見直しを求める意見が多くなるだろう。50%未満の場合は特定団体の意見を聞くのと等しいことになりかねず、市民の総意とは言えない」と、小林正則小平市長は説明している。
そして同市の住民投票では、実際の投票率は35・1%だったため、開票されずに住民投票は終わった。
辺野古移設に強く反対している玉城デニー県政は、「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票」で埋め立て反対の圧倒的な「民意」を示すことを狙っている。
ただ今回の県民投票では、賛否どちらの票数が多かったかという投票結果もさることながら、その前提として、どれほどの投票率だったかが隠れた意味を持つ。約1億3000万円をかける広報活動の成果が問われる。